当研究室では超流動ヘリウムからタンパク質系などを含む柔らかい凝縮系を研究対象としています。量子液体の物性およびタンパク質の折りたたみ問題に重点を置き、新しいシミュレーション手法の開発も併せて行っています。
新しい量子シミュレーション法の開発
Novel quantum simulation methods
主に経路積分量子化に基づき新しい量子シミュレーション手法の開発を行っています。
- 経路積分法 / 変分経路積分法
- 量子モンテカルロ
- 量子ダイナミクス
- 第一原理分子動力学
- インスタントン
量子液体の諸相
Quantum liquids and clusters
量子液体・クラスターの物性を経路積分モンテカルロ法・経路積分分子動力学法を用いて研究しています。
- 超流動ヘリウムナノ液滴
- 超流動媒体内の分子ダイナミクス
- 液体水素・クラスターの構造と超流動性の発現
分子トンネル現象
Molecular tunneling phenomena
分子系にみられる量子トンネル効果に関する研究
- 第一原理経路積分分子動力学法を用いた分子間二重プロトン移動反応
- 第一原理インスタントン法の開発と分子トンネル現象への適用
タンパク質の折りたたみ問題
Protein folding problem
拡張アンサンブルなどの人工的な統計集合を用いた効率的なシミュレーション手法の開発およびタンパク質の折りたたみ問題への挑戦
- マルチカノニカル一般化ハイブリッドモンテカルロ法の開発
- ガウシアンアンサンブルを用いた効率的なレプリカ交換法の開発
- 拡張アンサンブル法と液体の積分方程式理論の結合
- タンパク質の熱力学的フォールディング転移
液体・溶液の物性理論
Liquid state physics
水を中心とした液体・溶液の諸問題
- 液体の構造と動力学
- 液体論(積分方程式理論など)
- ストリング法と液体の積分方程式理論の結合: 最小自由エネルギー経路計算手法の開発